第2回 生物文化多様性フォーラム

  • 開催日時:2023年2月23日
  • 開催地:愛・地球博記念公園地球市民交流センター(愛知県長久手市茨ケ廻間1533-1)

 

 2023年2月23日に祭りと生物多様性保全プロジェクトの最終報告となる第2回生物文化多様性フォーラムを開催しました。愛・地球博記念公園地球市民交流センターにおいて、『いのちをつなぐ水と流域・地球市民対話プロジェクト 地域フォーラム 2023 in Aichi』と同日開催でした。これは、関係諸団体と連携して、2025年大阪・関西万博に向けた3年プロジェクトであり、「水」に関わるさまざまな問題(水と環境、生業、文化)を包括的に解決することを目指し、流域圏で進めるSDGsの手法を開発しようというものです。
 2021年度から実施していた「SDGs達成に向けた日本の祭りと生物多様性保全プロジェクト」ですが、地域の持続可能性を高めるために、「文化の多様性」と「生物(自然環境)の多様性」の両方を同時にとりあげ、その保全や尊重のための学びの方法を検討してきました。フォーラムでは、2年間のプロジェクトでおこなわれた、振り返りと各ワークショップの報告をおこないました。
 中部 ESD 拠点事務局長の古澤礼太氏より、祭りと生物多様性保全プロジェクト成果報告後、元犬山市長の石田芳弘氏がコーディネーターとなり、各ワークショップに協力をしてくださった方々より、祭りの概要やワークショップの振り返りをおこないました。
 石田氏からは、祭りという文化から見えてくる人の気持ちの表れや、祭りをおこなうことによる団結力の強まりといった話題があり、神様にお供えをする供物と地域の環境についてのお話しがありました。
 各ワークショップに関する発表は、愛知県半田市でおこなわれる亀崎潮干祭とアサリからは、愛知水産試験場総括研究員の竹内喜夫氏、愛知県海部郡でおこなわれる蟹江須成祭とヨシからは、蟹江町歴史民俗資料館主任学芸員の大野麻子氏、三重県四日市市でおこなわれる富田鯨船行事とクジラからは、富田鯨船保存会連合会会長の加藤正彦氏、岐阜県安八郡でおこなわれる神戸山王祭とタイマからは、日本麻協議会事務局代表の若園和朗氏、岐阜県加茂郡でおこなわれる八百津だんじり祭りとフジからは、黒瀬組の市岡和男氏の5名の方々よりおこなわれました。
 発表後、中部サステナ政策塾の塾生である中島稜太氏より、実地でおこなわれた各ワークショップを振りかえりつつ、生物文化多様性について、より理解を深めたいという話しがありました。
 フォーラムの終了後、プロジェクト成果の一部は、本フォーラムで発表してくださった5名により、「水と流域・地球市民対話」フォーラムの各分科会でも発表されました。