- 祭り:犬山祭
- 開催日時:4月第1土曜・日曜
- 開催地:針綱神社(愛知県犬山市犬山北古券65−1)
- 生物:ヒノキ
- 流域:木曽川中流
〇犬山祭
犬山祭は、産土神を祀る針綱神社のお祭りです。寛永12年(1635)からおこなわれたと云われ、当初は限られた地区による馬之塔(うまのとう:馬を飾り立てたもの)や、作り物や仮装等といった練り物でしたが、その後、山車や人形からくりの奉納になり、町全体による祭りと変わりました。
祭りには13両の山車が曳かれ、3つの練り物がおこなわれます。新町の山車を除く12両の山車は、犬山型といわれており、下から下山、中山、上山の3層構造であり、上山にはからくりの舞台が備え付けられているという特徴があります。
山車に用いられている木材はさまざまです。例えば、半田の山車には、台車や彫刻等にはケヤキ、屋根はキリ、梶棒はヒノキがあります。ゴマといわれる車輪は黒松の輪切りが使われますが、最近は入手困難であるため、ブビンガ等の輸入材が用いられています。
出典:犬山祭保存会_http://www.inuyama-matsuri.com/history/
出典:半田山車祭り保存会_https://dashimatsuri.jp/matsuri/narawa/nishi-kami
出典:犬山祭総合調査報告書_犬山市教育委員会 編
〇ヒノキと人工林
日本の国土に占める森林の割合は約70%です。さらに、森林の約40%は人の手によって木が植えられた人工林です。1954年以降、戦後復興のための拡大造林政策によって、大量のスギやヒノキが植林されました。しかし、1964年の木材輸入自由化の影響で日本の林業は衰退し、植林された人工林は管理放棄されてしまいました。それから約50年間、放置された木々は痩せ細り、モヤシ状態になりました。
放置されてもやし状態になった木々を健康にする方法のひとつが間伐(かんばつ:混み合った木の間引き作業)です。間伐により、太陽の光が木々の間から地面まで差し込むようになると、草や低木が育ち、動植物が共存するようになります。しかし、間伐には多くの労力とお金がかかります。しかし、間伐した木材も高値では売れません。
出典:森林・林業学習館_https://www.shinrin-ringyou.com/
〇SDGs学習の発展可能性
上記の問題に対して、「木の駅プロジェクト」があります。「木の駅」では、間伐材を地域通貨で購入し、薪などに加工して、薪ボイラーを使ったエネルギー利用、木質チップや木質バイオマス発電等に利用しています。
地域住民や地主が、間伐材を売って得た地域通貨は、地域の商店などで使うことができるので、地域経済の活性化にもつながります。