- 祭り:たたき祭り
- 開催日時:7月の第4日曜日
- 開催地:榊山神社(岐阜県中津川市福岡500)
- 生物:サカキ
- 流域:木曽川上流
〇榊山神社例大祭(たたきまつり)
榊山神社は、中津川市福岡のほぼ中央に位置し、付知川の清流が流れる山紫水明の地にあります。近くには中津川市福岡総合事務所、福岡小学校などの公共施設があり、市民の憩いの場として利用されています。毎年7月の第4土、日曜日に祭りが行われます。土曜日には宵祭りで試楽祭、日曜日には「たたきまつり」で例大祭である。中津川市福岡内の5地区で、祭元、注連縄、行灯などの当番を順にまわし、祭礼が執り行われます。例大祭の神事、御神幸の道行の際に氏子の方の無病息災、家内安全、商売繁盛を願って榊の枝で氏子の頭を叩く奇祭です。
例大祭当日、長根地区の方々が山車を曳いて町中を練り歩き、その山車は「からくり山車」となっており、人形の宮司による「たたき」が再現されます。神事の中で浦安の舞が奉納されますが、これは比較的に新しく昭和9年(1934年)から行われています。
出典:岐阜県の祭り・行事総合調査報告書_岐阜県環境生活部県民文化局文化伝承課
〇サカキ
サカキは関東以南の温暖な地域で生育する常緑樹の一種です。サカキは神仏に捧げる常磐木の代表樹で、結婚式、安産祈願、お宮参り、七五三などの祝い事の際に、神へ奉納する玉串に使われます。関東以北では、サカキの生育が困難なため、類似種(別属)のヒサカキをサカキとして代用しています。以上の多くの用途があるため、日本ではサカキやヒサカキは広く市販されていますが、国内での需要に生産が追いつかず、総販売数の約9割を中国からの輸入が占めます。国内では鹿児島県、和歌山県、静岡県が主要な生産地として知られています。
〇SDGs学習の発展可能性
上述したように、サカキは神仏に捧げる常磐木の代表樹であるため、サカキを通じて地域社会における神道の歴史や文化の学習への発展可能性が考えられます。さらにその神道で重用されるサカキは、大半が輸入に頼っている現状があります。そのような実情を発展させ、日本と世界の貿易による国際関係、国際協調等の学習へと発展させることが可能です。