- 祭り:夏越の大祓
- 開催日時:6月30日
- 開催地:廣幡神社(三重県三重郡菰野町菰野2770)
- 生物:マコモ
- 流域:海蔵川上流
〇夏越の大祓
夏越の大祓(なごしのおおはらい)とは、一般的に言われる茅の輪くぐりの事です。茅や藁を束ねた茅の輪を神前に立て中をくぐることで、半年間の穢れを払います。菰野町の廣幡(ひろはた)神社では、茅や藁ではなく、菰野町の名前の由来になっているマコモを使用します。10年ほど前までは他の地域の茅の輪のように茅を使用していましたが、菰野町の由来にもなったマコモの葉を使用するようになりました。このマコモは、氏子により育てられたものです。多くの神社の年中行事のとして普及している茅の輪くぐりは、年に二度おこなわれます。6月の大祓を夏越の祓と呼び、12月の大祓は年越の祓と呼びます。廣幡神社では、6月の大祓いのみをおこないます。
出典:神社本庁_https://www.jinjahoncho.or.jp/omatsuri/jinja_no_omatsuri/ooharae
出典:廣幡神社Facebook_https://www.facebook.com/hirohatajinja
出典:廣幡神社_三重県三重郡菰野町菰野2770
〇マコモ
真菰(マコモ)は、水辺の湿地等に生育するイネ科の植物で、群落を形成します。春に芽を出しますが、黒穂菌(くろぼきん)の一種に寄生されると肥大し、葉を剥くとタケノコのような見た目になり、マコモダケとして食用になります。菰野町では、特産品として扱われています。
マコモには、水質浄化や水生生物の住処等の機能面に大きな役割を果たしています。また、美味しさや栄養面からマコモの良さを伝えるといった普及啓発を目的とした、全国マコモサミットが数年おきに開かれており、2012年には菰野町でおこなわれました。
出典:菰野町商工会_http://komono.org/makomo/
〇SDGs学習の発展可能性
菰野町は、マコモが町名の由来になっており、かつては三滝川と金渓川の氾濫原であったとされ、マコモの群落が広がっていました。しかし、開墾や河川整備等により、姿を消してしまいました。人の安全な生活とマコモの自生が両立できる河川について考える必要があるのかもしれません。