活動概要

プロジェクトの目的
 このプロジェクトは、東海地方における文化と生物の多様性を学び、それらの保全を通して持続可能な地域づくりをおこなうことです。活動を通して、市民一人ひとりが、文化・日常生活との関わりの中で、生物多様性の重要性を理解することができるように、地域文化の中でも特に「祭り」に焦点を当てて、祭りに関わる植物・食べ物( 食材)の生育環境保全についての学習プログラムを開発し、ワークショップを開催します。
プロジェクトの内容
本プロジェクトは、以下の3つの方法で進めます。
調査
【 目的】祭りの中の自然(植物・食べ物)を抽出し、人と自然の共生の知恵を学ぶ
【実施内容】伊勢・三河湾流域圏の主要な15 河川について、上流・中流・下流で開催される祭りで取り上げられるテーマや自然を調査し、文化と日常生活と生物多様性の関わりについてまとめる
【期待される成果】文化と日常生活と生物多様性の関わり、環境保全とS D G s の相互関連を明らかにしたデータベース
実践
【目的】ワークショップを通して生物文化多様性保全の重要性を学び行動する
【実施内容】1 年間5 回、助成期間2 年間で通算10 回のワークショップ開催( 生物多様性を学び、保全に関わる内容)
【期待される成果】環境保全の活動の実践体験を通し、祭りに関心のある子どもや家族を主とした地域住民が文化伝承に加え地域の自然環境の重要性を理解する
発信
【目的】「祭り×生物多様性」モデルでグローバルな地域間のS D G s 対話を促進する
【実施内容】ユネスコや国連大学等の国連のネットワークを使って、「祭り×生物多様性」モデルを世界に発信する
【期待される成果】世界の分化の多様性を生物多様性の視点で説明することで、国際的な生物文化多様性の視点を主流化する
トヨタ環境活動助成プログラム
 トヨタ自動車株式会社は、「トヨタ環境活動助成プログラム」を実施し、環境保全のための次の世代を担う人材の育成と環境問題の解決を目指す民間非営利団体等が実施するプロジェクトを支援しています。
 テーマは、大きく分けて二つ、「気候変動対策」と「生物多様性保全」活動です。中部E S D拠点は、SDGsの視点から、日本の祭りを通して「生物多様性保全」をめざす取組を開始しました。
 

中部ESD拠点

中部ESD拠点とは
 日本の祭りと生物多様性保全プロジェクトを行なっている中部ESD拠点は、伊勢湾と三河湾に注ぎ込む河川の流域全体を伊勢・三河湾流域圏と呼び、活動対象地域としています(愛知・岐阜・三重県とほぼ一致)。その中で、地域の持続可能な発展を妨げる自然・経済・社会の諸課題を明らかにし、それらの解決に向けた人材を育成するためのネットワークづくりを行なっています。具体的には、下記の取組みを行っています。

1.あらゆるレベル(フォーマル、インフォーマル)における教育や相互学習の実践
2.研究、ネットワーク、データベース、教材、教育方法など、ESDに役立つ「ツールボックス」構築
3.総合的かつ批判的な観点を持ち、自然の中の人間を相対化し、地域の中でESDを根付かせていける人材の育成

中部ESD拠点協議会は、現在約80団体(教育機関、NPO、行政機関、企業など)が加盟している『持続可能な開発・発展のための教育(Education for Sustainable Development「ESD」)』を推進するための東海・中部地域のネットワーク組織です。中部大学、名古屋大学の両総長を代表として、9団体16名から成る運営委員会が実質的な運営を担っています。